国際放送・自由バーラジアの声(The Voice of Free Barrasia)

自由バーラジアの声(VOFB)は、バーラジア共和国政府が出資する国際放送です

我が国に関する基本情報


 バーラジア共和国は、ネルヴィル・オーシャンに属するバーラジア島とその周辺島嶼を領有する国家である。

基礎データ

国の標語 進歩・自由・廉正
英語表記 Republic of Barrasia(ROB)
国  歌 自由祖国
政  体 共和制
最高法規 バーラジア共和国基本法
国家元首 国家政治委員会委員長 クアン・ガイ
内閣首班 閣僚理事会議長(首相) グエン・ドゥック・ルオン
国  会 軍事クーデターにより解散
首  都 ディエンカイ首都特別区
最大都市 ヴィンホア広域市
通  貨 ロン(Long,BAL)
民  族 レー族及び少数先住民族
国  語 バーラジア語

歴史

古くからディルタニアやフェイルディラシアなどの大陸諸国と海洋地域とを結ぶ貿易航路の寄港地として栄えていたバーラジアは、周辺列強への服属期などを経た後、大小の国々が興亡する時代が長く続いた。その動乱の歴史に終止符を打ち、国内を初めて統一したのは、ヴィエン・ロン・ノルが建てたヴィエン氏政権(ヴィエン朝)である。ヴィエン朝は、漢字文化圏の影響を受けたバーラジア島西部のレー族が支配した事から、国典や諸官制などは漢字文化圏に倣ったものが整備され、中央集権化が図られた。また、半鎖国的体制を維持しつつ、特産品である香辛料の独占貿易によって繁栄。正史によれば、国内支配はおよそ五百年に及んだと言う。しかし、宦官による恣意的な側近政治や官僚機構の腐敗とそれに起因する地方勢力の離反、軍閥の割拠等により中央政庁としてのヴィエン朝王政は機能不全に陥った。
ヴァレフォール暦○○年○月、チャン・タン・ズン内相以下、一部閣僚の黙認のもとで決行されたクアン・ガイ将軍らによる軍事クーデターにより、ヴィエン朝王政は崩壊。同将軍率いるクーデター政権は、中枢からヴィエン朝をはじめとする旧勢力を一掃し、○○年○月、共和制に移行した。

地理

政治

概略及び動向


(国家政治委員会委員長クアン・ガイ将軍)

  • (1)ヴァレフォール暦○○年○月、ヴィエン朝王政はクアン・ガイ(Quang Ngai)将軍らによる軍事クーデターにより崩壊した。クーデター軍は反対勢力を鎮圧すると共に、ディエンカイに新たな政権を樹立した。
  • (2)クアン・ガイ政権樹立と共に制定されたバーラジア共和国基本法の規定により、クアン・ガイ将軍ら複数の軍人と有識者らで構成する国家政治委員会は国政の重要事項を最終決定する地位を有し、内閣たる閣僚理事会を善導する。実質的には、上意下達の軍政となる。
行政

バーラジア共和国閣僚理事会(内閣)

 役 職  氏名 備考
首   相 グエン・ドゥック・ルオン(Nguyen Duc Luong)
内 務 相 ゴ・カオ・キ(Ngo Cao Ky)
外 務 相 ズオン・バン・フォン(Duong Van Huong)
財 務 相 ファン・カク・スー(Phan Khac Suu)
司 法 相 レ・ヴァン・カイ(Le Van Khai)
国 防 相
文 教 相
保 健 相
国家諜報相
建設運輸相
農林食糧相
産業統制相
計画投資相
監察院総裁
人事院総裁
鉄道院総裁
立法

経済

概要

事実上の軍事政権であると言う不安定な立場の為に、兵器の国産化や反政府勢力の鎮圧等を名目とした軍事優先の国策が進められており、バーラジア経済はその犠牲となっている。都市部では軍需景気に沸く国営企業や軍政幹部の親族が経営する企業の著しい発展が見られるものの、地方や農村部にその恩恵は波及しておらず、国内総生産を始めとする主要な経済指標は世界各国の中でも最低水準に甘んじている。

通貨政策

ロンが公式通貨として流通している。国際通貨コードはBALで、補助通貨単位はディン(1ロン=100ディン)。管理フロート制及びフェル連動制を採用しており、ロンの変動幅は海外の中央銀行に相当する通貨監督庁(MAB=Monetary Authority of Barrasia)の統制下にある他、基軸通貨であるフェルとの為替レートは一定に保たれている。
また、現在のバーラジアでは、軍事政権の外貨管理策として外貨兌換券(FEC=Foreign Exchange Certificate又は兌換ロン)が発行されている。外国人旅行者は、バーラジア国内で外貨を使用する場合、事前にFECと交換しておく必要があり、入国時に所持金の全てを強制両替させられるのが通例となっている。このFECは、政府の重要な外貨獲得源ではあるものの、本来ロンと額面価値が等価である筈が、外貨に両替可能なことや、ロンでは買えない外国製品が買えることなどを理由に闇両替が横行し、5〜10倍の価値で取引されている事実も確認されている。これらの取締りは喫緊の課題である。

地方行政区画

  • ライソン・デルタ(北部行政管区)
    • ディエンカイ(Dienn Cai)首都特別区
    • フークアン(Phu Quang)省
  • 中央高原(中部行政管区)
    • ドンザン(Dong Giang)省
  • 南西部(南部行政管区)
    • ディエンナン(Dien Nang)省
    • ヴィンホア(Vinh Hoa)省
主な都市

 政府直轄の特別区としてディエンカイ首都特別区が、一定の自治権が付与される広域市としてゴンヤン並びにヴィンホア広域市があり、これら3つの都市が我が国の政治・経済の中核を成す。


(共和国建国記念会堂。国家政治委員会が置かれ、軍政の中枢となっている)
 南部の最大都市ヴィンホアを経済の中心地とするなら、首都ディエンカイは政治と文化の中心地と言えよう。ヴィンホアが軍需企業の成長によって急速に近代化を遂げている一方で、ここでは天秤を担いだ行商人が旧市街の細い路地を行き交い、また官庁街にはヴィエン朝末期に建てられた豪奢な大陸風の建築物が残るなど、古き良き時代の佇まいを誇っている。

  • ゴンヤン広域市


(ゴンヤンの商業地区。市民はスクーターを生活の足としている)
古くは先祖崇拝やアミニズムを信仰する先住民族が伝統的な農耕法と工芸文化を築いた事で知られる、中央高原地帯を代表する都市。民間資本による市街地の乱開発や劣悪な環境事情に起因する公衆衛生の悪化が問題となっている。

  • ヴィンホア広域市


(ヴィンホアの中心部。跨座式モノレールが市内の各所を結ぶ)
小国分立時代、南部一帯を支配していたトゥナン王国の前期から続く古い港町で、ヴィエン朝が南下してくるとその外港となった。今では国内一のコンテナ取扱量を誇る国際貿易港であり、また、ディエンカイへと向かう南北縦貫鉄道と、ここを起点として各地方都市とを結ぶ鉄道路線が発着する交通の要衝でもある。最近は軍需企業の成長によって発展が著しく、高層マンションやオフィスビルの建築が始まっているが、一方で成長に取り残された貧困層がスラム街を形成し、一部地域では治安の悪化が憂慮されている。

文化

住民

ヴィエン朝における支配民族であったバーラジア系(レー族)が多数を占め、その他をネルヴィル系移民やヴィエン朝成立以前からの先住諸族で構成する。国語はバーラジア語であるが、一部の地域においてはネルヴィル系の諸言語が公用語として用いられている。バーラジア語については、ヴィエン朝下で積極的な漢字の導入が図られた事から、現在でも漢字語又は漢字語の借用語と固有語の形態素を用いた語彙が並立している。但し、軍事政権下の現在では、義務教育課程や公文書等においてはラテン文字転写法が採用され、一般でも高齢者や一部の知識人を除いて使用されなくなりつつある。

食文化

農村部では古くから自給自足の食生活が営まれているが、都市部やその近郊の住民が自炊をする事はあまり無い。彼らの食生活は外食中心である。これは、発展著しい軍需関連の国営企業や、政府高官・高級将校の親族が経営する大企業で毎日仕事に明け暮れる都市住民が多いため、時間を要する自炊よりも外食で済ます方が好まれるからである。その為、都市部の外食文化は非常に発達しており、街中の至る所に存在するフードコートや大衆向けの外食広場では多様多彩な料理を楽しむことが出来る。

娯楽

大抵の場合、若者は検閲を受けた健全社会の育成に資する映画や音楽を楽しんだりして余暇を過ごしているが、中には非合法の市場で漫画やアニメーションを入手し鑑賞している反社会的な輩も存在する。また、最近は新たな娯楽としてインターネットが普及しつつあるが、これに関しても健全社会の発展を促し、公共秩序の維持を図る為、当局による適切な検閲が実施されている。性的表現に関しても重要な問題であり、海外の週刊誌等は、場合によっては不適切箇所を切り取った上で販売する様各販売店へ指示がなされている。公認売春地区以外での売春及び同性愛行為については健全社会の発展を妨げる犯罪であり、終身刑が最高刑となっている。

軍事


(反政府勢力が潜伏する地域でパトロール任務に就くバーラジア国民軍の兵士)

組織

 バーラジア共和国国民軍(Barrasia National Forces=BNF)は、バーラジア共和国の有する国軍である。陸軍・海軍・空軍及び戦術防空軍の三軍種から成り、管掌機関として国防省を、軍政機関として中央参謀本部を置く。また、バーラジア国民軍の他にも、予備役や民兵などの戦時動員兵力、国家憲兵隊(警察軍)、内務省治安部隊、国境庁海洋警備隊などの準軍事組織が維持されている。

装備

 自動小銃や分隊支援火器、携帯型対戦車ロケット弾発射機などの小火器類や比較的構造が単純で生産性が高い軍用トラック、軽装甲車などについては、共産圏製のものをリバースエンジニアリングして国産化する事に成功している。
 

兵力

 主要な兵員は主に共和国建国以降に徴募された農村出身の志願兵であるが、現時点で兵員は不足しており、軍事政権は予備役の拡充や、成年男子を対象とした二年間の抽選徴兵制度を設けている。ただ、軍中央の目が行き届かない地方部隊では、贈収賄による兵役逃れや替え玉兵役が横行しており、憲兵当局はこれらの汚職行為に対して断固たる態度で臨んでいる。尚、徴兵制度がある一部諸国で認められている良心的兵役拒否は、我が国では一切認められていない。良心的兵役拒否者は国家の期待に背く国賊であり、厳罰が科せられる。


※この「我が国に関する基本情報」は、内務省の他、関係各機関の提供資料を基にVOFBが編集したものです