国際放送・自由バーラジアの声(The Voice of Free Barrasia)

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北部を分裂勢力が占拠 暫定軍事境界線で南北合意成る〈V.C.32年3月124期〉 

北部を分裂勢力が占拠 暫定MDL設定で南北合意成る


(写真=暫定軍事境界線沿いに敷設されたフェンスと我が軍の哨戒所)
 ヴァレフォール暦32年3月102期、バーラジア共産党を中心とする分裂勢力が北部において「バーラジア民主共和国」の成立を宣言した。我が国はこの分裂勢力を是認せず、あくまでもバーラジア本島とその周辺島嶼は我が国の不可分の領土であるという「一つのバーラジア」の方針を内外に示しつつも、ネルヴィルにおける平和と安定の維持という大局と、民族にとっての不幸を招くべきではないとの現実的判断から、バーラジア本島を横切る北緯18度線を基本ラインとする南北の一時的分離を北部分裂側に提案し、第1回南北交渉で合意に至った。
 これにより、北緯18度線には暫定軍事境界線(MDL)とそれに付随する南北両側2㎞に非武装中立地帯(DMZ)が、境界の村ラオディン(Lao Dinh)には共同警備区域が設定された。同地には南北が実務協議を実施する施設が建設され、警備に就く両軍の兵士が直接相対することとなる。
 現在のところ、南北バーラジア分裂問題に関してはヤードゴニエを筆頭とするディルタニア連邦構成各国が北部分裂への支持を打ち出し、我が国は神州、ミッテラントからの協力を直ちに得た。また、これを契機としてルージェノワール、スピリックス、ヴァリニールの3国との国交が新たに樹立された。フェイルディラシア3国(ウィルバー、大玲帝国、クラトニア)は有事に際しての我が国への支援に明言したウィルバーを除いて基本的に静観の姿勢をとっており、クラトニアは一時北部分裂への支持をちらつかせていたが、我が国の抗議により従来通りの2国間関係を維持する姿勢に転じた。
 

緊迫の最前線 戦力の北方移動進む


(写真=北部分裂の越境を想定し訓練を行うDMZ沿いの前線部隊)
 暫定軍事境界線(MDL)と非武装中立地帯(DMZ)の設定を受け、周辺の緊張状態が徐々に高まっている。南北合意により両軍の大規模な衝突が生ずる可能性は下がったが、DMZを越えた北部分裂側の示威行動や威力偵察により散発的な戦闘が起こることは否定できない。国民軍は既に南方部隊のDMZ沿いへの移動と徴集兵の増員並びに前線配備に着手しており、今後の北部分裂側の動向が注目される。

神州空軍、ヤードゴニエを空爆 赫々たる戦果挙げる

 神州空軍の航空部隊は3月117期未明からヤードゴニエの首都ヤードグラード近郊の石油精製施設や軍関連施設を空爆し、これらの撃滅に成功するという赫々たる戦果を挙げた。ヤードゴニエはこの自由の剣に屈し、紅京講和会議で大陸における神州人民軍の武装解除とディルタニア連邦軍の神州占領地域からの全面撤退に応じた。我が自由世界は、核戦争後の共産勢力との初陣において彼奴等に大打撃を与えることに成功したのである。対共産主義の最前線であり、自由と民主を固守する橋頭堡である我が国は、この大勝利を無に帰することなく、神州をはじめとした自由世界各国との連帯を深め勇往邁進しなければならない。

オーヴァンブルク首脳会談 自由世界糾合の枠組み構築に向け共同努力

 クアン・ガイ国家政治委員会委員長兼国民軍大元帥はバーラジア・ミッテラント友好条約の調印式典に出席するためミッテラントの首都オーヴァンブルクを訪問し、同国のカール・フォン・グロストフ国王陛下との首脳会談に臨んだ。クアン・ガイ委員長の外遊は今回のミッテラント訪問が初。
 首脳会談において国王陛下は「全ての反共国家による安全保障条約の締結」をご提案され、これに対しクアン・ガイ委員長は「自由世界各国を糾合した安全保障又はそれに準ずる協力体制」の構築に向けた両国の共同での努力を要請、これが認められた。また、ミッテラント人の国費留学生を我が国の最高学府であるディエンカイ大学、理科系分野で優れた研究実績を持つヴィンホア工科大学、陸軍士官を養成する国民軍陸軍士官学校の3校で受け入れることでも合意に至った。
 

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