国際放送・自由バーラジアの声(The Voice of Free Barrasia)

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新憲法草案の国民投票実施へ 軍主導の民政移管に批判も〈第1117期〉

新憲法草案の国民投票実施へ


 クアン・ガイSFDC軍政崩壊後の新しい国家体制を定めた新憲法草案の国民投票について、暫定政府のグエン・ディン・ミン首班は、各省における有権者の総数が法令による規定数を満たしていることを確認し次第実施すると発表した。この新憲法草案が承認されれば、新大統領の選出など民政移管の最終段階に入ることとなる。
(写真=ディエンカイ市内を警備する武装警察官。ディエンカイを始めとする主要都市は、デモを警戒し未だに夜間外出禁止令下にある)

軍主導に一部で批判も 容易ならざる民政移管

 「(クアン・ガイSFDC)軍政期に行われた様な恣意的且つ強権的な施政を防ぎ、真の自由と民主主義を祖国バーラジアに涵養させるための偉大な第一歩」―新憲法草案について、暫定政府はこう位置づける。

 しかしながら、国民軍のクーデターによってSFDCが崩壊に追い込まれた経緯や、現在の暫定政府の主要ポストを軍人が占めている点などから、一連の民政移管に向けた動きは国民軍による政治的茶番劇でしかないとの批判もある。民政移管への道程は必ずしも容易ではない。

ニュースヘッドライン

■昇陽がデフォルト宣言 対昇政策と環ネルヴィル協議への影響は
■今期雇用統計再び悪化 暫定政府は新たな雇用対策迫られる
■ライソン・デルタ地帯二省 高品質稲を試験生産へ 農政当局と食糧公社が合意
■第一艦隊に新揚陸艦カンティエット就役 島嶼防衛重視の方針強まる

ディエンカイでの暴動 鎮圧任務の国民軍師団が反旗 ディエンカイで暫定政府形成〈第1017期〉


先般発生したディエンカイでの大規模暴動で大きな動きがあった。暴動鎮圧の命を受けた国民軍の三個師団が、共和国の最高指導機関たるSFDC(国家自由発展評議会)の指揮系統から離脱し、首都ディエンカイの行政中枢を掌握したと発表した。また、同三個師団はディエンカイにおいてグエン・ディン・ミン(Nguyễn Ðình Minh)上級大将を首班とする暫定政府を形成しており、地方の国民軍各部隊もこの動きに同調していると言う。
(写真=ディエンカイの国民軍部隊)

国民軍 デモ激化でSFDCに「見切り」

 ディエンカイでは先頃から人民民主連盟(PLD)主導の反SFDCデモが発生し、一部の市民がデモに加わるなどして暴徒化していた。反SFDCデモ激化の背景には、クアン・ガイSFDC議長による強権的な独裁政治はもとより、神州民国の実質的崩壊に伴う我が国の外交的後ろ盾の減退、農地政策の失敗による経済情勢の悪化、政府系企業の相次ぐ汚職などに対する失望がある。反SFDCデモの激化を受け、国民軍は暫定政府の形成により、現体制であるSFDCに「見切り」を付けた格好だ。

クアン・ガイSFDC議長は失脚 親族らに逮捕状

 ディエンカイにおける暫定政府の形成により、クアン・ガイSFDC議長は失脚した。暫定政府はクアン・ガイSFDCの不逮捕特権を剥奪する決定を行い、逃亡先のフークアン省で既に拘束した。親族やSFDC要人らにも逮捕状が請求されている。

ディエンカイ暫定政府は可及的速やかな民政移管を示唆

 ディエンカイ暫定政府のスポークスマンは将来の民政移管について「憲法とその他関連する法律の整備を行った上で可及的速やかに実施したい」との見方を示した。

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ディエンカイで反体制派の大規模暴動 SFDC議長が非常事態宣言〈V.C.33年12月第931期〉


 先にSFDCが示唆した民主化プロセスで政情が大きく揺れる中、SFDC主導の民主化に反発する人民民主連盟(PLD)などの急進的な民主化勢力が首都ディエンカイで大規模デモを決行した。
 神州民国の崩壊に伴う尚海協力機構の解散で我が国の外交的後ろ盾が大きく減退したことや、最近発表された農地政策の失敗、政府系企業の相次ぐ汚職発覚などでSFDCに対する不満が募っていることもあり、一部の市民がこの動きに同調。事態は反体制の大規模暴動にまで発展している。
(写真=クアン・ガイSFDC議長の肖像に靴を叩きつける市民)

反体制派がビジネス街を占拠 一部施設に放火も

 反体制派は警官隊の制止線を突破してディエンカイ最大のビジネス街であるクァンソン通り一帯を占拠、政府系石油企業バーラジア石油天然気の本社ビルなど幾つかの施設に放火した。消防隊は現場へ近づくことすら許されず、現在も延焼している。

SFDC議長が非常事態宣言 ディエンカイに国民軍投入


 反体制派はクァンソン通りの他にも中央市場など市内数地区を掌握しており、首都機能は完全に麻痺している。現状を打開すべく、クアン・ガイSFDC議長は非常事態を宣言。国民軍3個師団の投入を決定した。国民軍は既に反体制派の占拠地区を包囲する形で展開しており、強制排除は時間の問題だ。

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SFDC、大統領制への移行を含む民主化プロセスを近く議決か(V.C.33年7月第726期)

SFDC、大統領制への移行を含む民主化プロセスを近く議決か

国家自由発展評議会(SFDC)に近い消息筋は、SFDCが大統領制への政体移行などを含む民主化プロセスを近く議決する見通しであることを明らかにした。昨今、人民民主連盟(PLD)などの民主化勢力の台頭が著しく、一部地方ではSFDCの支配が及ばない事態にまで発展している。SFDCは、自らが主導する形で民主化を推し進めることにより、政治の停滞と混乱の解消を模索している。

FZ-2EBを国内の生産ラインに―国防相ら意欲示す


(写真=FZ-2EB。昨日報道機関向けに飛行訓練を公開した)

防大臣や空軍参謀などの複数の当局者は、産業振興と技術基盤の維持に資するとして、FZ-2EBの国内生産に意欲を示している。FZ-2EBは神州の次世代多用途戦闘機FZ-2“維寿”のバーラジア空軍向け輸出型。既に20機がディエンカイ空軍基地に実戦配備され、首都防空の任に就いている。また、FZ-2に関しては国内生産化と同時に島嶼部の空軍基地にも配備を拡大する計画があり、我が国周辺のチュオアンサ海一帯の制空権を強化する狙いもあるものと見られる。

NFP副長官の公用車に小型爆弾

国家野戦警察軍(NFP)のズォン・バン・チュー副長官の公用車が、NFPサイフォン基地内で爆発炎上する騒ぎがあった。ズォン副長官はサイフォン省山岳地帯における麻薬栽培取締を視察すべくヘリコプターに搭乗していた最中で無事だった。
NFPによると、爆発したのは公用車のボンネット内に取り付けられた手製の小型爆弾で、携帯電話からの遠隔操作によって起爆したものと見られる。NFPはサイフォン省一帯で暗躍する麻薬密売組織か反政府勢力による犯行と見て捜査を進めている。

多用途戦闘機 FZ-2“維寿”


(写真=FZ-1P)

分類 多用途戦闘機
開発者 航空工業發展中心
全長 16.5m
全幅 9.9m
全高 5.42m
最大速度 M2.0
配備国 神州民国
バーラジア共和国

開発

 神州による最初の独自開発の戦闘機であるFZ-1“開元”は、アビオニクス面での性能不足により、配備当初から各国の主力戦闘機と比べ劣っていた上に、迎撃戦闘機という性格上、多用途戦闘能力も著しく欠けていた。そのようなFZ-1の問題点を踏まえた上で、次世代戦闘機の開発は極秘裏に着手された。
 当初、当局はカナード付き無尾翼デルタに機体下部エアインテーク、単発エンジンという機体案のもと、中低空域での高機動性、打ちっぱなしAAM運用、BVR(有視界外)戦闘などの高い空対空戦闘能力と空対地攻撃能力を兼ね備えたマルチロールファイターの独自開発を目指した。しかし、神州にはそのような性能の実現に不可欠なフライ・バイ・ワイヤやCCV(運動能力向上機)のノウハウが不足しており、またFZ-1における最大の問題であったアビオニクスの改良にも限界があった。
 そこで、当局はカナード付き無尾翼デルタに機体下部エアインテーク、単発エンジンという同じ機体コンセプトのもとで開発された旧レーデン・リヴェルゼーヌのTS-4“革命”に注目。同機を一時製造していた旧シレフ設計局の技術者を急遽旧ヤード共和国から招請した。
 ヤード人技術者の開発への参加により、かねてよりの問題であったアビオニクスに加えてフライ・バイ・ワイヤやCCVに関する新たな技術がもたらされ、その後開発は順調に進行、○年○月の試作機初飛行に続いて、翌年○月には量産初号機が飛行、FZ-2“維寿”と命名された。現在のところ、神州空軍とバーラジア空軍への配備が決まり、主に中小国を対象にした輸出も検討されている。

性能

 機体コンセプトこそTS-4と同じではあるものの、カナードなどの形状は異なっており、機体下部のエアインテークはダイバータレス化されステルス性にも配慮している。飛行制御はデジタル式のフライ・バイ・ワイヤで、動作をコンピューターによって補助する機構を持たせる事により、中低空域での高機動性を実現した。
 レーダーはアクティブ式のフェイズドアレイレーダー(AESA)。また機首には赤外線捜索追尾装置(IRST)が付き、赤外線を放射する航空機を追尾する能力を持つ。

派生型

FZ-1P 試作機
FZ-1A 神州空軍向けの基本形
FZ-1E 輸出型。ダイバータレス化の省略などコスト削減が図られている
FZ-1EB バーラジア空軍向け。FZ-1Eを基本としバーラジア製長射程AAMの搭載に対応

燃料貯蔵基地で爆弾テロ 新たな反政府勢力台頭の兆候か〈V.C.33年5月650期〉

燃料貯蔵施設で爆弾テロ 新たな反政府勢力台頭の兆候か


(写真=爆発炎上するドンザン省キエ近郊の燃料備蓄基地)

ヴァレフォール暦33年 4月 [ Phase 634 ]
バーラジア共和国(7, 7)の燃料タンクがテロにより壊滅しました。

 4月634期、中西部のドンザン省キエ近郊にある燃料備蓄基地で大規模な爆発があり、付近一帯が壊滅。同基地を管理する政府系企業ディン・フオントゥイ石油天然気の職員ら59名が爆発の巻き添えとなり死亡した。同省の公安当局は、最近存在が確認された反政府勢力「人民民主連盟=PLD」の犯行であると断定し捜査を進めている。
 反政府勢力による政府系企業や警察、軍、官公庁などへの破壊工作は昨今増加している。この背景には、従来のナムキ族分裂派に加え、旧北バーラジア残党を糾合し急進的民主化を標榜するPLDなど新たな反政府勢力の台頭があるものと見られ、厳格な体制引き締めによる治安の早期回復が喫緊の課題となっている。

国家憲兵隊、国家野戦警察軍に改組 対テロと辺境防衛強化へ


(写真=観閲式で行進する国家野戦警察軍の特殊任務部隊)
 国家自由発展評議会(SFDC)は、昨今のテロの頻発による治安悪化を受け、内務省傘下の国家憲兵隊を国家野戦警察軍(CSDC/NFP)に改組することを議決した。ナムキ族分裂派が分離独立を主張する南西部などの辺境防衛や対テロ対策の強化を図る。また、これにより国民軍の2個歩兵師団がNFPに移管される。

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